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中古物件のリフォームに使えるローンとは?選び方や返済計画のコツも解説

中古住宅の購入

芳賀 雅史

筆者 芳賀 雅史

不動産キャリア15年

何がお客様にとっての最良な選択になるのかを誠心誠意一緒に考えることで、お客様に信頼されるベストパートナーになれるよう日々精進して参ります。よろしくお願いいたします。



中古物件のご購入を検討されている方の中には、「購入後に理想の住まいにリフォームしたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。しかし、物件購入とリフォームを同時に進めるための資金確保や、ローンの選び方に頭を悩ませる場面も少なくありません。この記事では、中古物件購入後のリフォームに活用できるローンの種類と特徴、さらにはローンを利用する際のメリットや注意点、賢い選び方まで、わかりやすくご紹介します。理想の住まいづくりを実現するための第一歩として、ぜひ最後までご覧ください。

中古物件購入後のリフォームに活用できるローンの種類と特徴

中古物件を購入してリフォームをお考えの方にとって、どのようなローンを利用できるかは重要なポイントです。主に「住宅ローン」「リフォームローン」「一体型住宅ローン(購入資金とリフォーム費用をまとめて借りる方法)」の三種類があります。

まず、住宅ローンは土地や建物を担保にするため、金利が低め(およそ0.3~2%)で、借入額は高額(数百万円から億単位)・返済期間が長期(最長35年程度)となるため、大規模なリフォームにも適しています 。

次にリフォームローンは、担保不要で手続きが比較的早く済む一方で、金利は高め(2~5%程度)で、借入可能額や返済期間は短め(借入額は最大千万円前後、返済期間は10~15年が一般的)です 。

そして「一体型住宅ローン」は、中古物件の購入費とリフォーム費用をまとめて一本のローンで借りる仕組みです。住宅ローン並みの低金利(0.5~1%台)や、長期返済の設定が可能であると同時に、手続きが簡略化され、諸費用の重複を避けられるメリットがあります 。

以下に三つのローンタイプの特徴を表でまとめています。

ローン種類金利担保の有無借入額・期間
住宅ローン低(金利0.3%~2%)必要高額・長期(最大数千万円・35年程度)
リフォームローン高(2%~5%程度)不要中~少額・短期(数百万円~千万円前後・10~15年程度)
一体型住宅ローン低(0.5%~1%台)必要購入+リフォーム一括・長期(35年程度)

以上の内容を踏まえ、自分の資金計画やリフォーム規模、ご希望の返済負担感に応じて、どのローンを選ぶかをご検討いただくことをおすすめいたします。

ローン利用時に知っておくべきメリット

中古住宅購入後にリフォームを検討される方にとって、ローンを活用することで得られる利点はいくつかあります。ここでは信頼できる情報をもとに、主なメリットをわかりやすくご紹介いたします。

メリット内容詳細
返済期間の長期化返済期間を住宅ローンに合わせて長く設定可能リフォーム費用を住宅ローンに組み込むことで、30年〜35年程度まで返済期間を延ばせます。これにより毎月の返済額を抑え、家計への負担を軽くできます。
低金利適用住宅ローンと同じ低金利で借りられるリフォーム一体型ローンを利用すると、一般的なリフォームローンよりも金利が低くなる傾向があり、総返済額を抑えられます。
制度による優遇減税・控除・補助金などの適用可能性住宅ローン控除やリフォーム減税、一定条件での補助金が受けられる可能性があります。

以下、それぞれのメリットについて具体的にご説明いたします。

一つ目のメリットは、返済期間を長期に設定できる点です。リフォーム費用を住宅ローンに組み込むことで、最長で30年から35年の返済プランを組むことができ、月々の返済を無理のない金額に抑えられます。この点は特に、家計にゆとりを持たせたい方には大きな安心材料となります。住宅ローンとリフォームローンを別々に組む場合、リフォームローンは返済期間が短く設定されがちですが、それを回避できます。

二つ目のメリットは、低い金利でリフォーム費用も賄える点です。リフォーム一体型ローンを利用すれば、住宅ローンの低金利がそのまま適用され、一般的なリフォームローンに比べて有利な条件となります。例えば、都市銀行ではリフォームローンよりも1%以上低い金利差が生じる例もあるため、総返済額での差が大きくなります。

三つ目のメリットとして、優遇制度の活用があります。住宅ローン控除は適用条件を満たせば、中古住宅のリフォームにも対象となり、最大で140万円程度の所得税控除が受けられます。また、省エネや耐震、バリアフリー改修などの特定リフォームには、リフォーム減税も利用可能です。そのほか、自治体の補助金制度なども併用できる場合があり、費用面の負担軽減が図れます。

ローン利用の際の注意点・デメリット

中古物件のリフォームにローンを利用する場合、いくつか注意すべき点があります。

項目注意点影響
リフォームローンの金利・期間金利が高く、返済期間が短い傾向があります。月々の返済負担が大きくなり、家計への影響が大きくなります。
築年数・担保評価中古物件の築年数や担保評価によっては、借入限度額が下がる可能性があります。希望する金額を借りられないことがあります。
スケジュールや見積もり提出審査に見積もり提出が必要で、スケジュールが非常にタイトになります。手続きが遅れるとローン実行に間に合わなくなるリスクがあります。

まず、リフォームローンは住宅ローンと比べて金利が高く設定され、返済期間も短めです。たとえば、無担保型では金利が2〜5%程度、有担保型でも1〜3%程度になることがあります。返済期間も最長10〜15年程度に限られることが多く、月々の負担が大きくなる点にはご注意ください。

次に、中古物件は築年数が進んでいると担保評価が低くなり、金融機関によっては借入限度額に制限がかかることがあります。築20年以上の戸建てでは建物がほとんど評価されず、土地のみで融資額が決まるケースもありますので、事前に借入可能額の確認が重要です。

さらに、住宅ローンにリフォーム費用を組み込んだ一体型ローンを利用する場合でも、リフォームの概算見積もり提出が必要です。中古物件購入とリフォームのスケジュールがかみ合わないと、見積もりや手続きが遅れてローン審査が間に合わなくなる可能性もあります。物件決定から引き渡しまでの期間は短くなることが多いため、早い段階でリフォーム会社と計画を進め、十分な準備期間を確保することが大切です。

ローン選びのポイントと準備の進め方

中古物件を購入し、その後にリフォームを検討されている方にとって、ローン選びと準備の進め方はとても重要なポイントです。まず、購入前にリフォームの大まかなプランと概算の見積もりを用意しておくことが求められます。住宅ローンにリフォーム費用を組み込む場合、金融機関から事前審査の際に概算見積もりの提出を求められることが多いためです。また、その準備が整っていれば、購入から契約までの準備期間が短い中古物件でもスムーズに進行できるでしょう 。

次に、さまざまな金融機関のローン条件を事前に把握し、比較検討する方法も大切です。たとえば、金利や借入期間、担保の有無、審査期間などは、金融機関ごとに大きく異なります。住宅ローンは借入可能額が大きく、返済期間が長く、金利も低めですが審査には時間と手間がかかります。一方、リフォームローンは無担保で審査が比較的緩やか、準備期間も短くて済むケースが多いものの、借入可能額は低めで金利や返済期間に制限がある点が留意点です 。

準備項目内容目的
リフォームプランと概算見積もり希望する改修内容と工事費用の見積もりを作成住宅ローンへの費用組み込みに必要な資料を整える
金融機関のローン条件比較金利・返済期間・担保・審査期間などを一覧化自分に合ったローンの選択肢を明確にする
補助金・減税制度の対象確認耐震・省エネ・バリアフリー等の要件を調べる節税や補助活用により実質負担を軽減する計画にする

さらに、耐震や省エネルギー性能向上といったリフォーム内容に応じて、国や自治体の補助金や減税制度(たとえば住宅ローン控除やリフォーム減税など)の対象となるかどうかを確認し、それに合わせたリフォーム計画を立てることも重要です。そのうえで、自己資金とローンをどのように組み合わせるか、資金計画全体を考えて進めていくことが肝要です 。


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まとめ

中古物件を購入し、リフォームを検討する際にはローンの種類や特徴を理解した上で、資金計画を立てることが大切です。住宅ローンとリフォームローンには、それぞれ借入条件やメリット・注意点がありますので、自身の予算や返済計画に合った選択が必要です。特に一体型住宅ローンのような選択肢を活用すると、金利や期間面で有利になる場合もあります。また、減税や補助金などの制度も見逃せません。スムーズな手続きを実現するためには、事前準備と情報収集を心がけ、将来の安心に繋がる選択をしましょう。

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